社員が勘違いするから素敵なビルには入らない

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ビジネス雑感

先日、とある同じIT系の企業におじゃまする機会がありました。そこは弊社より全然規模も大きく、業績も絶好調です。周辺のビルに複数のオフィススペースを借りており、会議の度に、開いているビルの会議室にみんなでぞろぞろ移動する、という事をしています。つまりたこ足オフィスですね。当然少し不便です。

そこで、その会社の方に「業績も好調ですし、この際もっと良いビルにワンフロア丸ごと借りた方が、社員も会議室も一カ所に集まって効率的じゃないですか?」と言うと、実に興味深い返事が返ってきました。その方曰く「いや、良いビルに入ってどかんと構えると、かえって社員が勘違いして良くない気がするんだよね。前の会社でも(この方は転職してきた)それでなんかうまくいかなくなった感じがあったので、少しくらいあえて不便にして、今のようなビルにいる方が、スタッフ意識の面でもかえって良いんじゃないかと思っています」という事でした。

私はこの意見にすっかり関心してしまいました。Twitterみたいに、ろくに売り上げも無いのに、VCから100億円以上の資金を調達して、社員が喜びまくっている会社もあれば、方やしっかり利益を積み上げ、それでもなおかつ堅実経営に徹して、社員に勘違いしないよう、細心の注意を払っている会社もある訳です。

確かにすばらしいビル、施設に囲まれているうちに、社員が何か自分たちは(分不相応に)偉いんじゃないか、自分まで素晴らしいと勘違いし出すというのは、IT企業ではまま見られる現象です。結局のところは、経営陣の考える方針と、その社内での徹底の程度の問題じゃないかなとは思いますが、この方の発言は非常に示唆に富んでいておもしろいと感じました。さて、皆さんはいかがお考えですか?

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かくいう当社ですが、オフィスの立地環境や、社内の机(元々はイタリア製の特注品)等は、正直そんなに悪いものは使ってません。というより、かなり良い部類じゃないかと個人的には思っています。しかし、勘違いはして欲しくない。例えば自分はこの机にふさわしいだけの仕事を普段しているだろうか、という自戒の念を常に持ってほしい、という事をしばしばスタッフに言うようにしています。外から見た評価と、自分で考える評価が乖離している事ほど、滑稽なことはありませんしね。

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