イヌネコが握るアベノミクスと民進党、そして我々の未来とは

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ややエキセントリックな気配の漂う、しかしあれはあれである意味お似合いかも知れない籠池学長と奥さんのいらっしゃる森友学園の問題が何となく一段落しつつある?中で、安倍総理に絡んでまた新しい問題が吹き出してきました。

しかし、私がこのニュースで一番驚いたのは、上記の記事にあるとおり「獣医師の数が増えすぎる懸念などを背景に、過去50年以上認められてこなかった」(日経新聞)、という事実です。どこのメディアもこの点については触れられていません。

半世紀の長きにも渡って獣医学部の増設が一切認められないというのはいくら何でもちょっとおかしい気がするのは私だけでしょうか。ペット市場を見ると、この50年猛烈に増えているはずですし、体感的には獣医師はむしろ足りない気がします。

そこで、この50年どの程度ペットが増えたのか調べようと思ったのですが、残念ながらそんな古くからのデータは見当たりませんでした。そこで間接的ですが、犬だけですが、昭和35年からの登録数の統計で見てみました。犬は飼うときに市町村への登録が義務づけられています。

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5年ごとにグラフにしてみました。これを見ると、過去55年間で3.4倍に増えていることがわかります。ちなみに2010年は東北の一部の地域のデータが欠損しているので、実際はもっと多くの登録頭数がいると思われます。

これはあくまで犬だけであり、かつ自治体にちゃんと登録した犬だけです。ペットショップで犬を飼っても、ペットショップは何らフォローも注意喚起もしません。狂犬病予防法で自治体への登録を怠ると「二十万円以下の罰金」(第二十七条 )と規定されていますが、事実上のザル法です。登録には3千円程度の費用がかかりますので、飼っているが登録していない犬は実は相当な数いると思われます。ちなみにネコには登録義務がありません。イヌネコ同じくらい飼われていることを事を考えると、いくら一次産業が衰退し、獣医師が一番重宝されるであろうウマウシブタトリが減ったとしても、獣医師がカバーする範囲-市場と言っても差し支えばいでしょう-はこの50年相当増えているはずです。

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そしてよく見ると、この狂犬病予防法というのも法律の専門家でなくても賞味期限が切れていることが良くわかります。制定されたのは昭和25年(1950年)です。この頃はまだ国内でも狂犬病が発生していた時代ですので、犬を登録して年に一回狂犬病のワクチンを摂取する義務を定めたのは分かります。しかし、時代は変わりました。「1956年以降、人の狂犬病発症がなく、動物では1957年の猫が最後」(狂犬病の予防接種は必要? 日本で発生する危険性は..HuffPost .)です。

つまり、もう60年以上国内では一切発生しておらず、ごくわずかの例外として、海外で噛まれて国内で発症した例があるだけなのです。限りなく0%に近いと言えるでしょう。

こう考えると、基本的な考え方として、

「島国でもいつ外来から狂犬病が発生するかわからないから、予防接種は義務のままちゃんと守ろうね」

ではなく

「基本的にかかる可能性は限りなく0%なので、心配な人は予防接種をして下さい」

が正しい考え方なのではないでしょうか?罹患率が限りなく0に近いにもかかわらず、どうして60年前に作られた法律を後生大事に守り、毎年3,500円前後のお金を払って予防接種をしなければならないのか。こうなると別の力学で動いていると考えるのが普通でしょう。

なので、フォーカスすべきなのはそもそもなぜ獣医学部が50年間新設されていなかったのか、ということであり、「過去50年以上認められていなかった獣医学部の新設が、官邸主導で進められた経緯も問題視」(加計学園問題まとめ 「要注意発言」で振り返る | 文春オンライン)という論点は、そこにしかフォーカスが当たらないのは明らかに不自然です。

本来であれば、アベノミクスで実現する「規制緩和でビジネスを自由に。富の拡大」(官邸)というのは、こういう痛みの伴う構造改革と表裏一体のはずです。しかし実際は痛みの伴う話しは回避し、女性の活用といった誰も文句を言わない、無難なものに終始してしまってます。これでは経済の活性化は難しいです。

このような改革が結局今恩恵を被っている業界、勢力にとっても、ロングレンジで見れば更なる富の拡大再生産につながると私は信じています。穴蔵に籠もって守るだけでは人口が減る以上じり貧になり、みんなやがて沈没してしまうのは明かですワン。

そしてこういう賞味期限切れの、制度疲労したところを野党である民進党がどんどん国民ファーストでつっこむべきところなのですが、民進党もまた既存のしがらみに絡め取られており、今ひとつ腰が定まりません。

野党に転落後、何年にも渡って一向に支持率が上向かないということは、もはや根本的にスタンスを変えない限り永遠に冷や飯食いで浮上の目はない、このままだとひたすら自民党をアシストするだけの政党として、やがて空中分解するのはあきらかです。野党としてももっと大きな視点で問題点の本質をついた政策を提示してくれないと、我々国民が一番困ります。というか既に結構困ってます。頑張って欲しいですワン。


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