いろいろと聞いて回ってるうちに、角が取れて凡庸になり、なにがなんだかわからなくなってしまう商品企画

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先日日経ビジネスにエステーの鈴木会長の記事が出ていました。

 

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ご存じの通り、エステーは高い商品力があり、ユニークなヒット商品を続々出しています。その秘訣や経営の仕方を鈴木社長が説明してあり、要約すると、おおよそ以下のようなお話でした。

  

1 企業経営に民主主義は意味が無く、むしろ有害。独裁体制が必要。合議でやっていればそれだけ意思決定に時間がかかる。つまりそれだけ出血が続くし、競合にも出し抜かれてしまう。

 

2 初期に独裁体制を作るためには少しずつ抵抗勢力を排除する必要がある。いっぺんにやると反撃に遭うので注意が必要。

 

3 しかしいつまでもその体制だとまずいので、改革が軌道に乗ってくる時期を見て、暴走を止める装置も作らなくてはならない。

 

4 商品開発においては、いろんな人の意見を聞くほど商品の角が取れ、何の商品なのかわからなくなってしまう。ので、人の意見を聞いてはいけない。市場調査も意味が無い。

 

5 それをやれるのはチーフイノベーターである社長の役割。特に中堅企業ほどそうしなければ生き残れない。

 

6 優れた商品のアイデアを出す人材は組織では限られており、その人材にも旬な時期というのがある。それを見逃さず、きちんと汲み上げる事が重要。

 

7 この商品は絶対に売れる、という自己暗示、布教活動が必要。しかし、裏でリスク計算もしっかりすること。

 

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私も前職はメーカーで、今はこの仕事ですが、どちらでも同じような経験があります。

 

良くクライアントには、商品の企画段階で、あるいはWebの企画内容について、いろんな人に話を聞けば聞くほど収拾がつかなくなるので、どこかで割り切りが必要になってきます、じゃないと、やっているうちにわけがわからなくなってしまいますよ、という話をしています。

 

大企業ほどどうしてもコンセンサスを重視する傾向にありますし、組織であるがゆえにやむを得ない点はあると思うのですが、関わる人が増えると、それだけ「牙を抜かれる」可能性は高くなります。

担当者としては知恵を絞って突破しなければならない局面がありますが、他方担当者に出来る事は限度があり、組織文化の問題もあります。

経営者としては現場で牙を抜かれる事が無いか、注意深く見なくてはなりませんね。

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