有休強制消化制度、の裏話

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弊社には「有休強制消化制度」というのがあります。これは可能な限り有休を使ってください、頼むから使い切ってくれ、という趣旨で、一昨年から導入しています。

元々の経緯は私自身がはじめて就職した会社で、初年度から有休を使い切っていた(汗)事に由来しています。その会社では、入社してすぐGWに10連休、というのがあったのですが(その代わりでもないのですが、秋から年末まで日曜しか休みがなかった)、その連休にいきなり有休3日つけてしまいました。新卒のペーぺーがよくそんな事してたなと、今考えると恐ろしい事をしていたものです。

後から、入社して半年経たないと有休は行使出来ないと知ったのですが、どういう訳か許可が下りまして、しっかり13連休にしてしまいました。しかし、当然ですが、社会人に成り立てですから、ヒマは出来たが金は全くない、という状態で、あまり有意義とは言えない休みだったように記憶しています。

なぜそうしたかというと、豊かなOFFがあるからONがある。働くために休もう、という発想です。有休を使えば普段の稼動密度を上げないと、仕事が全く追いつきません。つまり、仕事の密度を上げる上でも、休みを使わなくてはならない、と考えました。

また、初年度からガンガン有休を使えば、「まあ、こいつはしょうがねえな」と思ってもらえるだろう、2年目、3年目からやろうとしても手遅れだ、最初が肝心だ、という行き当たりばったりの性格にしては、珍しく戦略的に考えた結果でした。

この考えはズバリ当たり、案の定最初は社内の暖かい眼差しを一身に受けるハメとなりましたが(100人以上いた社員の中で、毎年有休を完全消化していたのは多分私だけだったと思います)、2年目以降はすりこみが利いたせいか、誰も何も言わなくなりました。ただ、ポジション的にたまたま自分で仕事のコントロールがしやすかった、というのも背景としてはちょっとあるかも知れません。

その代わり、普段はかなり気合いを入れて仕事をしたつもりです。当然ですが、これで仕事がとろい、悪い、とかいう事になると「なめとんのかお前は」という状態になりますので、実は有休使わないより、使った方が結果を問われる分、状況としてはヘビーになります。

私は人には厳しいですが、自分には徹底的に甘い、甘すぎる性格なので、自分を追い込む事も正直あまりしたくないクチなのですが、このときは結構まじめに(いや、今もまじめですが・・・)やっていたように思います。今でも有休の事を考えると、データベースの仕事をふらふらになりながら朝方までやっていた時のつらさや、山場をすぎたあたりで、休みを取って山登りにいったときの気持ち良さの事を良く思い出します。

で、この会社を立ち上げたのですが、そんな経緯もあり、一昨年がら強制消化制度を導入をしました。現実的な問題として、少ない人数で動いているため、なかなか休みが取りやすいとは言えない状況もあるのですが、会社としては、可能な限り、全力で、配慮をするようにしています。

プロジェクトが始まる前に、あるいは終わって軌道に乗った当たりに、すかさず、めざとく、抜け目なく、とにかく有休を取って欲しい、という話をしてます。後仕事が終わったら、とっとと帰って欲しいとも思っています(遠慮無用)。

つまり裏を返すと、それだけ普段は汽車犬のように、じゃなかった、馬車馬のように((C)吉田戦車「伝染るんです」)密にやって欲しい、という事でもあります。

有休を取らないと減給するぞと本当は言いたい位なのですが、本当にやったらその瞬間、私に生命の危機が訪れるかも知れないので(いや、絶対訪れるな)、黙っています。

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