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コンサルティングとソリューション営業は何が違うのか?

先日の日経にこんな記事が出ていました。

 

 

富士通の業績が長らく未達で、しばしばお家騒動も起こすのは、株屋さんのみならずギョウカイジンだと大体皆知っている事ですが、私がおや、と思ったのはそこではなく、コンサルティングについてでした。

と言っても、受託開発のSIer(単にWebデザインだけではなく、Webシステム開発の比重が高いWeb屋も含む)が コンサルティングにシフトすることによって、付加価値の高いビジネスを行い、営業利益率を上げる、という事自体はテッパンの方法論です。

いわゆる派遣業務で食べているシステム開発会社ではない限り、大なり小なりSIer、システム開発会社、Web屋であれば皆当然そこを目指しています。かくいう富士通も「わしら今後コンサルメインにしていくけん」とは耳タコで何度も同じ事を言っていますので、特段目新しいお話しではありません。むしろまだ同じ事言っているのか、という感じではあります。

しかし、この記事を読んで私が直感的に思ったのはそこではなく「それってコンサルティングじゃなくて、ただのソリューション営業じゃないの?」という事です。

システム開発の中でも富士通が得意としてきたのは、顧客の要望にもとづいてゼロから作り上げる受託開発だった。それぞれ独自に開発するため作業効率が上がりにくい。開発費も作業にかかわる人数と期間を掛け合わせた原価をもとに相場が決まっており、採算を高めにくかった。

コンサルティングでは、富士通側からも企業などにデジタル投資を提案して事業チャンスを広げる。例えば効率的な物流ルートづくりや独自の渋滞予測にもとづく車両管理などだ。自社のAI基盤「ジンライ」や、すべての物がインターネットに接続する「IoT」機器などの採用につなげる。クラウドソフトの定額利用などを組み合わせ厚い利幅を確保しやすい。顧客の要望に従いシステム開発する「ものづくり」頼みを抜け出す。

 

そこでふと我に返って「そういえばコンサルティングとソリューション営業って、そもそも何が違うんだろう?」と端と気づいた訳です。自分も普段それほど明確に両者を使い分けていない事に気づかされた訳です。

そこで改めて考えると、結論から言うと、両者の違いは、

コンサルティングは自己否定が出来るが、ソリューション営業はそれが出来ない。

という事だと思いました。

私の中でコンサルティング、というと、限りなく事業戦略と戦術の立案と実施、というニュアンスが強いです。

つまり、企業が業績を上げて、社員、お客様、お取引先、株主に対して価値を還元するため、事業をどのようにより付加価値化するのか、という事を、ITというツール(手段)を通じて実現する戦略と戦術の立案です。

つまり、ITという手段において、特定のツール、商品が最初にありき、ではなく、あくまでもお客様の事業の付加価値を上げる事が最初に来ます。

そのため、しばしば、自社が持っているITという手段、リソースでは実現出来ない、あるいは適切ではない、という事が起こりえます。それをそのままきちんと提示し、お客様の視点で、最適な選択肢を提示するのがコンサルティングです。

他方、ソリューション営業や提案営業、というのは、あくまでも自社のリソースを使うのが大前提です。どこまで言っても自社製品を提案します。富士ゼロックスがリコーの複合をかついてお客様に営業に行くことはありません。営業マンがもしそれをやったらすぐクビが飛んでしまいます。そりゃそうですよね。

富士通もAWSも提案する事は当然ありますが(クラウドの市場はもはや勝負ありなので仕方なく)、どちらかというと本当はニフクラをかつぎたいはずですし、基本そうしているはずです(ちなみに弊社はささやかではありますがどちらも利用させて頂いています。いつもありがとうございます)。

Img_3415 ANAよりJALの方が便利ですよ、と言うANAのスタッフはいません・・・(当たり前だ)

私はWebコンサルティングを生業としていますが、結果としてWebデザイン、Webシステム、サーバの開発、構築を手掛けています。

Webという手段を使って、リクルートを強化したい、見込み客を獲得したい、販売力を強化したい、といったお客様のビジネスを支援するのがお仕事で、「ホームページを作る」事自体が我々のビジネスではありません。結果的にやっている事が同じだったとしても、実はこの意味の差はものすごい大きな事だと思っています

なので、クラウド環境をどこにしたらいいか、というご相談には、お客様の視点でベストな提案をします。決済手段、どれがいいだろう、と言われれば、フラットな立場で最適な決済代行会社を紹介します。

弊社では基本的にその手の会社と販売代理店契約というのは結んでいません。そういう契約を結ぶと、お客様ファーストでサーヒスを選定するのに支障が出るからです。

また、事例としてはそう多くはありませんが、うちの規模ではこのプロジェクトにはふさわしくないな、と思ったら辞退しますし、お客様が予算があるので、これをやりたい、と言っても、今それをやっても効果は少ないし、うちの売上が増えるだけなので、雀を大砲で撃つカネは辞めた方がいいです、という話をはっきりお話ししています。

要は自社のリソースが最初にありき、ではなく、お客様の利益が最初にありきです。

しかし、念のためなのですが、これは「ソリューション営業」に全く価値がない、という事ではありません。要はIT(手段)という切り口でコンサルティングとソリューション営業の違いを述べましたが、そのIT(手段)が多少スペック的に劣っていた事があったとしても、使い方や生かし方、要は「使いこなす会社の熟練度」が高ければ、何の問題もないわけです。むしろそのIT(手段)のスペックがいくら高かったとしても、システム開発会社側でそれを使いこなせないのであれば、何の意味もないのは言うまでもありません。これまでの経験で、そのソフトウエアが必ずしも競合より優れたスペックではなかったとしても、特性を良く踏まえた導入提案をし、優れた結果を上げるSIerも見てきました。結局提案する会社の能力が全てだと言ってしまうと身も蓋もありませんが。

富士通は記事中で、「富士通にこだわらず、顧客のために他社の製品やサービスを提案する自立した会社にする」(時田社長)とのことですが、これくらい規模の大きな会社になると、なかなか大変かも知れません。

しかし、競合他社の社長さんも「巨像も踊る」と言っていました(余談ですが、初出社時のネクタイの色のエピソードはとても面白かったです)。何しろ富士通は日本を代表するIT企業です。大きく変わるかどうかが今後が楽しみですね。人の心配している場合じゃ無いですけど。弊社もがんばります。

 

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