訃報

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ビジネス雑感

先ほどYさんの訃報を知った。Yさんとは前職時代からの趣味仲間だ。いろいろとご一緒させていただいた。年齢もまだ40代でそんなに離れていない。最近はあまり会ってなかった。あまりにも若すぎる。急逝で、ほとんど苦しまなかっただろうという医者のセリフがせめてもの救いだ。

Yさんは当時からフリーランスのITエンジニアで、つきあいは趣味だけにとどまらず、僕が以前勤めていた会社のネットワーク構築をお願いしたりもした。人として信頼できることがわかると、つきあいの幅は単なる趣味を超えて大きく広がる事がままある。Yさんとはまさにそういうおつきあいだった。それは異業種交流会などでは決して得ることの出来ない、城の石垣のようにしっかりと堅く、深く、重層的なものだ。

その後僕は前職を辞め、この分野で独立起業したのだが、ツテ無しコネ無し客なし、ないないづくしの僕を、同業の先輩としてYさんはいろいろと支援してくれた友人の一人だった。後にNASDAQ Japanに上場することになる、アーリーステージのスタートアップベンチャーとか紹介してもらったりした。そこでのお取引は当社の(私の)運命を大きく変えることとなった。

もしYさんがあの頃、いろいろと手を差しのばしてくれなかったら、僕の人生はもっと違ったものになっていただろう。その縁で札幌市のネットのお仕事をさせて貰う機会もなかったろうし、更にそのつながりで新聞社のお仕事をする事もなかったろうし、テレビ局とお取引をする機会も無かったかも知れない。その後のご縁がきっかけで更にお取引が広がり、それがうちの屋台骨を未だにしっかりと支えている。今うちにいる素晴らしいスタッフ達を採用する事が出来たのは、こういうお取引があったからこそだ。IPOのプロセスを間近で見たり、今をときめくいろんなユニークな人達(今堀の中にいる人を含む)と知り合う事もなかったと思う。つきあいの幅や質が何段階も一気に上がった感じがしたものだが、それも元をたどればYさんがうちを紹介してくれたのが起点だ。

最近はすっかりご無沙汰していたが、またYさんと一緒にいろいろとやれるのを楽しみにしていた。だが、その機会はもう永遠に失われてしまった。死は、生の最大の発明だと誰かが言っていた。それでもかまわない。だが、願わくば、お別れを言う時間くらいはせめて作って欲しい。去る者同様、残される者にも心の準備が必要なのだから。友人と遺品整理のお手伝いをしなければならない。明日、またYさんの元を訪れるつもりだ。

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