創価学会と池田大作氏とボク

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創価学会と池田大作氏とボク ただの雑談
実はボクは結構創価学会とは不思議な縁があった。まず住んでいたアパートの大家さんが何回か立て続けに学会員の人だった。そしていずれも個人的に仲良くさせていただいた。
その中でも一番ボクが強く記憶に残っているのは、学生時代の大家さんだ。ボクのいた大学はタコ足だったので、専門課程になると100キロくらい離れた街に引っ越すことになる。そこで寮を出たボクは、なぜか2DKで16畳とかいうやたらと広いのになぜか超格安のアパート(しかもリフォームしたてで綺麗)を見つけた。貧乏学生のボクは嬉しさのあまり転がり込むようにそこを借りた。
今だったら事故物件かなと勘ぐってしまうくらいの安さだった(当然だが当時は「大島てる」はない)。
で、そこの大家さんが学会員だった訳だ。後から振り返って考えると、大家さんは意図的に家賃を下げ、若い大学生達に貸し、あわよくば入信させようとしていたのだと思う。中々良い手である。
ボクはなぜかその大家さんに結構かわいがられて、ボクも結構大家さんの事が好きだった。何回か会館に見学に来てみないかと誘われた。当然ながら入信する気は微塵も無く、どちらかいうと学会も池田大作氏の事も好きでは無かったので断っていた。
ある週末、大家さんがボクの部屋にやってきて、そこでまた創価学会の話になり、夜中まで延々と大激論になったことがあった。
今でも覚えているのだが、当時講談社から「DAY JAPAN」というかなり硬派なフォトジャーナリズム月刊紙があり(特に左寄りと言う訳でもなかったと思う。その後些細な事で潰されてしまうのだけど)結構ボクはそれを愛読していた。
その雑誌のある号で、池田大作氏がいかに学会を私物化してきたのかという事が綿密に書かれており、徹底的に学会と池田氏を叩く特集を掲載した。その当時はまだ学会が非常に社会的に影響力を持っている時代で、メディアも面と向かって池田氏・学会を叩く記事はほとんど書かなかったので良く講談社は許したなとかなり驚いた記憶がある。
当然の事ながら、ボクは大家さんにその記事を元にかなり突っ込んて聞いた「池田氏はこの通り学会を私物化してますよね?」という感じで、今考えると良くそんな指摘をバッキバキの学会員にしたもんだと我ながら焦るが(汗)、それに大して大家さんは「田中君、それは誤解なんだよ」という回答を繰り返した。
結局深夜に及んだ議論は平行線で終わってしまったけど、なかなかというか、かなり失礼な学生であるボクに対して、あくまで大家さんは冷静で暖かく、その後関係が悪くなる事も無かった。
ある時、ボクは結局大家さんの勧誘に折れて、またなんだか断り続けるのもさすがに段々申し訳なくなってきたので、創価学会池田大作記念会館(正確な名称は忘れたが、当時創価学会では、全国全ての会館に池田氏の個人名を入れていた。今はほとんど無くなっている)に、池田氏の説法ライブを聞きに行くことになった。
実は百聞は一件にしかず、どんな事をしているのは見てみたいという好奇心も正直あった。聞くと毎月やっているらしい。
そしてそこに行って仰天した。武道館での池田氏の説法を、全国中の会館に衛星回線を借りてライブ中継をする、という度肝を抜くスケールだった。そしてそこに写し出されるライブ映像にこれまた仰天した。
武道館を綺麗に真ん中から二つに分け、右が男性(全員が白いワイシャツに黒いネクタイ)、左が女性(服のトーンは似ていたが良く覚えてない)で座っていた。勿論とんでもない人数である。そのスケールに圧倒された。
そこで壇上の池田氏が「・・・なんだよ、わかるね」と言った瞬間、カメラが参加者にパンし、全員がぴったりのタイミングで「ハイッ!!!!」と右手を高く上げながら返答するのだ。それを何回も繰り返すのである。一糸乱れぬ振る舞いである。正直めちゃくちゃこれには驚いた。あまりに圧倒されてしまい、中身は全く頭に入ってこなかった。
そして衛星中継が終わると、今度はその地域地域の代表?の方からものすごい元気な声で「~地区の活動をご報告させて頂きます!大勝利でした!!」的な話が結構続いた。とにかく「勝利」という単語を皆やたらと連呼していた。「勝利?何が?どうして?」と不思議に思ったものだ。
何しろ当時のボクは前提知識を全く持ち合わせていないので、学会が良く「勝利」という言葉を日常的に使うと知ったのはそれから10年くらい後のことだ。
数日後、大家さんから「どうだった?」と聞かれ、まさか「宗教やべえなと思いました」と正直に応える訳にもいかないので、自主規制して「いやー、すごいスケールでした」というような事を答えたと思う。大家さんは結局ボクが入信しないのをとても残念に思っているようだった。恐らくアパートで一番反応したのボクだけだったのだと思う。なんだか少し申し訳ない気がした。
実は大学卒業後も、この大家さんとはおつきいはしばらく続き、何度か活ホタテを送ったことがあった。電話口で大家さんも大家さんの奥さんもとても喜んでくれていて、なんだかボクもとても嬉しかった。送って本当に良かったと思ったものだ。
そのうち自然とつきあいは薄れてしまったのだけど、ボクは今でもその大家さんには好印象しか持っていない。そして個人的につきあいのある学会員の人達は、一人一人はとても優しくて、良い人達が多い印象がある。
こういうと本人達はとても嫌がるかも知れないけど、学会員の人達は、共産党員とちょっと似たところがあるなと感じる。一人一人は皆個人的にはとても勉強熱心で、真面目で、真摯だし、優しいしとても誠実さを感じるからだ。
そして自分が所属している組織に微塵も疑いを持っていないところも。
(今はちょっと違うのかな)
こう考えるとボクが初めて濃密に?接触した宗教は創価学会だったのかも知れない(他もいくつかあるがそれはまた機会があれば)。一歩間違えれば?僕も入信していたかもしれない。
数日前、池田大作氏が亡くなったという記事を見て、ボクはあの学生の頃の、武道館での異様な光景の事をすぐに思い出した。
大家さんや他の学会員の皆さんの優しさや、宗教の強さと恐ろしさも。全てのことは紙一重なのだ。

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